ゾウに親しみを抱くひとは多いと思うけれど、その魅力は何なのか。大きな耳と長い鼻。草食動物らしいのんびりとしたイメージ。人それぞれ好きなところは違うと思うけれど、私はずばりあの巨体です。あの大きさがいい。

ラオスを旅行しているときに、次の目的地ルアンバパーンでは何が出来るんだろうと調べていたら”ゾウ使いの資格が取れる”との情報を見つけました。資格といっても短期間でとれるものだから、いわゆるナンチャッテ資格だとは思いました。思いましたが、その魅力に負けました。だってゾウ使い!

ルアンバパーン着くとさっそく代理店に申し込みに行きました。エレファント・ビレッジに行くツアーを扱っているお店は沢山あるのですが、資格がとれるツアーはひとつしか見つけられませんでした。申し込んだ代理店はシーサワンウォン通りにあるMANIFA TRAVELです。お店のお兄さんはあまりやる気がありませんでした(笑) ラオスを旅行している間よく感じたのですが、現地の方はあまり商売っ気がありません。怠けているというよりも気楽に商売をしている感じ。だから押し売りもほとんどなかったです。
資格は1日でとれるとのことで、当日は代理店の前から車でエレファント・ビレッジに向かいます。海外青年協力隊としてラオスに来ている日本人の子たちと一緒になって、元気で明るくて若い頃から人の役に立つことをしてるなんてすごいなあとしみじみ。
目的の村はルアンバパーンの町から1時間ほど、メコン川と森にはさまれた場所にありました。
内容は以下の通り
1時限目:背中に椅子のついたゾウさんにふたりで乗って森を散策。
2時限目:座学。ゾウさんとコミュニケーションをとるためのコマンドを習う。
3時限目:ゾウさんの背中にひとりで直に座る。森を散策したあとメコン川にはいって水浴び(ずぶ濡れ)
4時限目:象さんに餌をあげる。
お昼ご飯。
ここでラオ酒造りの村に行って見学。
5時限目:象さんの背中に乗り、森の奥へ象さんを返しに行く。



ゾウさんに直に乗るときはちょっと緊張して、硬くてごわごわした頭の毛を感じながら恐る恐る跨がりました。現地の象使いさんがそばについてはいるんですが、かなり自由でたまに離れていったりします。
馬は自分の乗り手を見定めると聞いたことがありますが、たぶんゾウさんも乗り手を見定めてます。感動してナデナデしまくるちょっと気持ち悪い観光客を乗せてくれるゾウさん優しいと思ったけれど、途中で草を食んで止まっては象使いさんに怒られて、仕方ねぇなぁという感じに進んでいきます。私がコマンド言ってもあまり聞いてくれないけれど象使いさんの言うことはちゃんと聞く。
途中メコン川に入ったのですが水浴びは容赦がなかったです。水着を着ていくレベル。でもラオスの強烈な陽射しの下で服はすぐ乾きます。ゾウさんが水のなかに沈んだり鼻で水をプシャーっとかけてくれたりしたので嬉しかった。というかゾウさんからのアクションは何でも嬉しい。
最後、急な崖を登って森の奥にゾウさんを返しに行きます。降りるときはゾウさんをしゃがませて耳に掴まりながら横へ降りるんですが、私の乗ってるゾウさんがしゃがんでくれない。象使いさんが何言ってもパオーン♪
仕方ないから立ったままのゾウさんの鼻の前から滑りおりるように言われましたがムリ……。ゾウさんの背は意外と高いんです。日本語でムリムリムリ―!と叫ぶ。でもなんとか地面に降りてゾウさんに別れを告げました。楽しかったなぁ。
終わったあとに申し込んだ代理店さんで資格証をもらいました。あのやる気のないお兄さんが用意してなくて一悶着あったけどとにかくゲット。マフート(ラオス語で”象使い”)の資格を得ることができました。
おまけ :途中で立ち寄ったらラオ酒造りの村。お酒だけではなく織った布も売っていました。
この幅の狭いストールなどに使えそうな織物。ひとつ織るのに3時間かかるそうですが値段はUS$1~$2。ルアンバパーンのナイトマーケットよりも遙かに安いお値段。安いということは買い手にとっては良いことですが、作り手の時給を考えると……。せめてと思って沢山買ってきました。
ラオスはモノの価格が場所によってかなり異なる印象を受けました。同じサービスや同じモノの値段が、場所によっては数倍にもなって何が適正価格か分からなくなります。その昔インドで研修を受けてたときに現地の駐在員の方が、自分がその値段の価値があると思ったらそれが適正価格、値段は自分で決める。とおっしゃっていたのを思い出しました。
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